書評

【書評】人生の攻略方法とは!?

 

今回書評するのは、著者:伯佑樹さんの『人生攻略ロードマップ―「個」で自由を手に入れる「10」の独学戦略』です。現在24歳の著者が、自己投資でかかった9万の費用を、年商10億稼ぐまでに成長させた、人生を攻略するにあたっての価値観と、具体的なロードマップを10のステップでまとめています。

著者は本書の随所で自己投資・スキルアップの重要性を強調しており、これから、何かを始めようという方にはぴったりの一冊です。

 

この本から得られるものとして、

・人生攻略の価値観

・人生攻略の具体的なロードマップ

・自己投資の重要性

 

著者は冒頭はじめにで、

世の中に古くからある、

「お金は汗水垂らして稼ぐものだ」

「安定した職業につくのが正義だ」

「やりたいことを見つけるのが大事だ」

(p.3)

という価値観を真っ向から否定。

・必ずしも「汗水垂らして」稼ぐ必要はない。ただし、何をするにもお金は必要になる。

まずは「経済的不安」をなくすべし

・「組織に属すること」で安定を得るのではなく、「自らのスキル」で安定を確保すべし

・「やりたいこと」が見つからないのは、「やれること」の幅が少ないから。お金や時間の制限を取り払って自由度を高めれば、自然と「やりたいこと」が見つかる

(p.4)

人生における「嫌なことをしなくて済む状態」を作り上げるのは、ある分野で突出した結果を出すよりもはるかに簡単(p.4)とした上で、正しい知識と正しい努力があれば、大きなリスクを抱えることなく、自由度の高い人生を手に入れることができるのですと主張しています。このようなあらゆる不安を取り除いた状態を「人生を攻略した状態」と定義しています。

それでは、その状態を手に入れる方法を具体的に解説している内容に入っていきましょう。

目次

価値観のアップデート

自己投資が最もコスパの良い投資である

さまざまな投資を「コストパフォーマンスのよい順」に並べると、

体験や知識を得るための自己投資や知識投資>外注費や広告費、新規事業立ち上げなどの事業投資>不動産投資や株式投資

となります。

不動産や株で増やせるお金はせいぜい年間5%ほどという中で、仮に1億円もっていても1年間で500万円しか増えない。著者の経験上、9万円の自己投資でプログラミングスクールに通ってから、年間70万の収入を得るに至り、年利換算すると777%の驚異的な利回りとなったことを例に、不動産や株式投資など資産投資にあてるり、自己投資や事業投資に回したほうがよっぽどコストパフォーマンスが良いといいます。

また、時間の節約という面でも、自己投資を推奨しています。独学でプログラミングを学び仕事をとれるまでのスキルを高めるためには、約1000時間必要だと言われているのに対し、

独学で学習するより、9万円の費用を払って半分の500時間で勉強し、余った時間で稼ぐほうが圧倒的に効率がよいとのこと。「目先の金額」での損得ではなく、それによって得られるリターンまで考慮した上での損得を考えることが大切です。勉強に使うお金は惜しむべきではありませんとのとこです。

 

セーフティネットを用意しながら攻めるべし

セーフティネット構築において、最も有効なのがスキルを身につけること。動画編集やデザイン、アニメーション動画の作成など、需要が至るところに存在し、市場価値の高いスキルはたくさんある。

・需要のあるスキルを身につけることで、人生の保険を作ることができる

・保険があると、新しいことにチャレンジするリスクを下げることができる

・新しいことに挑戦し続けると、結果的に収入源が増えていく。そのため「安定しながらも自由度が高い」という「人生を攻略した状態」をつくることができる

(p.61)

需要のあるスキルを身につけ、新しいことにどんどんチャレンジする、そうすることで収入源が増える、プラスのループを回し続けることが重要ということですね。

 

学びによって「希少性」と「優位性」を手に入れよ

「お金を稼ぐ」と「価値を提供する」は、基本的には同義とのこと。より詳しく言えば「希少性・優位性があるから、価値が上がり、お金が稼げる」これがビジネスの基本です。

この「希少性・優位性」を身につけるのにはどうしたらよいのか?答えはやはり、「勉強」だといいます。プログラミングを例に、プログラミング学習を始めた人は8割途中で挫折するといわれていますが、「勉強を続けるだけ」で自動的に、上位2割に入れるとのこと。継続的な学習が希少性・優位性を高めるコツということだといいます。

 

人生攻略ロードマップ

「自由度の高い人生」を手に入れるための具体的手順

人生を攻略するとは、

・お金の心配を一切しなくていい(金銭的な自由)

・時間的な余裕がある(時間的な自由)

・嫌だと思うことを一切しなくていい(精神的な自由)

・心身ともに健康である(身体的な自由)

(p.78))

という「4つの自由が満たされた状態」を手に入れること。

この状態を手に入れるには、

  • スキルアップによって労働収入を増やす
  • 資産性のある事業を運営する
  • 働かなくてもお金が入ってくる仕組みをつくる

という3つの流れを理解し、進めていく必要があります。

この4つの自由を手に入れるための具体的なステップを、本書では10ステップでまとめています。ここでは、ステップ1自分の「必要収入」を洗い出すをピックアップします。

 

ステップ1 自分の「必要収入」を洗い出す

必要年収は、次の2段階に分けて設定します。

  1. 月々の生活をギリギリまで切り詰めた場合の、必要最低限の生活費
  2. 多少の贅沢ができる、「月々、これくらいあったらいいなぁ」と思う生活費

1.を20万、2.を50万と仮定すると、①を不労所得で得たいと考えたとき、

月20万×12か月=240万円×年利0.05%=4800万円(※税金計算を抜く)

まずは4800万円貯める必要があると一つの目標が決まります。

2.は3つの事業で稼ぐと前提し、YouTubeで月10万、ブログで月10万、コンテンツ販売・電子書籍の出版で10万など。

複数の事業をもち、資産運用も行った上で、さらに稼げるスキルまであれば、万が一、事業も資産運用もうまくいかず、「裸一貫」に戻ってしまったところで、「必要収入」で設定した②の生活は確保できる状態が手に入ります。

ざっくりとした計算ではありますが、なんとなく「こんなことをして、これくらい稼げればいいんだな」とイメージするだけでも、大きな意味があるとのことです。

 

モチベーションを高め、「お金持ちループ」に入る

「やりたくないことリスト」をつくる

多くのビジネス書では、「やりたいことリスト」をつくろうと書いてありますが、著者は「やりたくないことリスト」をつくることが重要といいます。

【やりたくないことリスト】

・スーツを着て仕事をしたくない

・通勤電車に乗りたくない

・美味しいものを食べられないのは嫌だ

・忙しすぎるのは嫌だ  等々

(p.189_一部抜粋)

「やりたくないことリスト」を洗い出し、それをやらなくてよい状況をつくる」。すると自然に、人生の自由度は高まっていきます。結果的に「今やらなければならないこと」が浮かび上がってきてモチベーションが上がるとのことです。

 

「お金持ちループ」に入ろう

「お金持ちループ」は、次の9つの流れで成り立っています。

  • 勉強してスキルを身につける
  • スキルを活かして結果を出す
  • 発信をして、その業界で目立つ
  • 他業界の人から声をかけられる
  • 情報交換をする
  • 新たな情報により視野が広がる
  • 相乗効果で大きな結果が出る
  • さらに目立つ
  • さらにいろいろな人から声をかけられる

⑤~⑨を繰り返しながら情報と人脈を増やしていく

(p.199)

こうして「人脈」「知識」「経験」「情報」を無限大に増やし続けているからこそ、お金持ちはお金持ちであり続けているというのです。

 

まとめ

自身が将来どうなりたいのか、逆にやらなければならないことが分かる、「やらないことリスト」をつくるのはすぐに実践したいです。まさに逆算思考ですね。

また、著者はおわりにで、

私は、我慢というものの多くは「思考停止」だと考えています。

―嫌なことを我慢することはありません。

嫌なことを解消するためにはどうすればよいか、どんどん考え、行動しましょう。

(p.203)

と綴っています。行動を起こし、スキルを身につけ人生を攻略していきましょう。

ぜひ手に取ってお読みください。

著者のプロフィール

著者:迫 佑樹

株式会社スキルハック代表取締役。1996年生まれ、立命館大学中退。大学時代にフリーランスエンジニアとして案件をこなしながら、ブログで情報発信を開始。そこから事業に専念するために大学を中退し、教育事業を展開。スキルをもち、自由度の高い個人プレイヤーを生み出すべく、日々発信や教育事業を続けている。

 

本の目次

はじめに

第1章 人生攻略にあたって、持つべき5つの価値観

第2章 人生攻略ロードマップ

第3章 モチベーションを高め。「お金持ちループ」に入る

おわりに

 

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